【名寄】
名寄高校野球部を応援する会(田口英司代表)は、野球部のマイクロバス購入を目的とした寄付活動を実施。多くの支援によって目標金額を達成し、新しいマイクロバスが納車された。部員たちは26日、全国高校野球選手権大会北北海道大会(名寄ブロック)が開かれる稚内市内へ向かった。
以前のマイクロバスは昨年9月、豊富町内の国道40号を走行中に突然出火。部員たちは避難して全員無事だったものの、車内に残された野球道具や私物の多くが焼失した。
同会では、今年3月25日から4月25日にかけて、マイクロバスの購入資金を募るクラウドファンディング(クラファン)をはじめ、口座開設や募金活動を実施。マイクロバス購入費や諸費用を合わせた当初の目標額500万円に対し、最終的には652万1989円の寄付が集まった。
6月4日に新しいマイクロバス(29人乗り)が納車され、選手たちが安心して遠征や大会に参加できる環境を整えることができた。
その間、5月6日に福島県郡山市の磐越自動車道で、部活動遠征で移動中のマイクロバスがガードレールに突っ込み、生徒1人が死亡する事故が発生。道教育委員会では部活動で生徒を引率する際、公共交通機関や貸し切りバスなど営業用自動車の利用を原則としているが、公共交通機関の利便性低下やバス運転手不足などを踏まえ、道教委は6月16日、学校が借り上げたレンタカーや保護者会などの関係団体から借り受けた車両の使用を当面の間、認めることを決めた。
野球部のマイクロバスは、父母の会が所有しており、大型運転免許証を保有する保護者が運転。遠隔地に向かうときは交代で運転している。バスには教員が同乗するなど、安全対策に配慮。それぞれの保護者による送迎は負担が大きく、道教委の決定に保護者や教員たちは安堵(あんど)している。
同会は「突然のお願いにもかかわらず、名寄市民をはじめ、名寄高校卒業生、企業の皆さま、活動メンバーと縁のある多くの方々から温かいご支援をいただいた。活動当初は目標達成への不安もあったが、地域の皆さまからの励ましや応援の言葉に支えられ、無事目標を達成することができた。今回の活動は単なるバス購入ではなく、地域の皆さまが子どもたちの夢や挑戦を支えてくださった象徴的な取り組みと感じている」と話す。
野球部は今春の名寄支部予選で、強豪校の稚内大谷高校に初勝利を挙げるなど、選手たちも日々成長を続けている。
北北海道大会は、今年から支部予選が廃止され、2回戦までは旧支部単位のトーナメント戦で進行。名寄高校は28日に初戦となり、稚内高校または稚内大谷高校の勝者と対戦する。
岡本一心(いっさ)主将(3年)は「新しいバスで遠征でき、試合ができるのが何よりうれしい。春の大会から守備などを見つめ直し、基本的なことをしっかり取り組んでいる。どちらのチームが勝ち上がってきても僕たちの野球をするだけ。全員で楽しむことを目標に、とにかく元気を出して、1勝を取りに行けるよう頑張りたい」と意気込む。
野球部員は現在、選手15人、マネージャー2人の計17人。橋本法行監督は「ここまで募金が集まるとは思わず、保護者、OBの方たちが一生懸命、頑張っていただいた。春の大会では良い勝ち方をした試合があったので、夏も良い試合をして、支援していただいた方たちに恩返しをしたい」と語る。
クラファンなどの募金で購入したマイクロバスと部員たち
新たなマイクロバスで北北海道大会開催地の稚内へ向かった









