【美深・名寄】美深町生まれ、旭川市在住の墨絵詩書家、小林白炎(本名・裕幸)さん(56)は、フランスの国際公募美術展「第123回サロン・ドトーヌ2026」で10年連続11度目の入選を果たした。今回は初めて書道作品「響き」を出展。「書道文化が世界で認められたので、後に続く方たちの挑戦のきっかけとなれば」と語っている。
小林さんは1969年11月24日、美深町の生まれ。名寄高校を卒業後、名寄駅前、風連など上川管内の郵便局で勤務。幾寅郵便局(南富良野町)の局長だった2009年、気軽に訪れやすい窓口づくりを―と特技の書道を生かし、墨絵詩書を始めた。12年1月に郵便局を退職し、墨絵詩書家として創作活動を本格化した。
18年5月にル・サロン会員、昨年6月にはサロン・ドトーヌ会員に推挙された。ル・サロンは正統派の作風に対して、サロン・ドトーヌは前衛的であるため相反しており、両方の会員となるのは非常に珍しいことだという。
これまでは墨絵の作品を出展し、入選してきたが、今回は初めて書道の作品で挑戦。「書道文化がすたれてきているので、世界で多くの書道家が挑戦することができれば―と思い、自分も新たな挑戦をした」と語る。
今回、出展した「響き」は2015年の作品。文字にはあえて「かすれ」を出しており、「『かすれ』で波動を表現した。感動、音楽、言葉、心など、いろいろなものが響いている」と話す。
入選の通知が例年よりも遅かったことから「書道の作品ではダメだと思ったが、入選したので、とても感動した。会員に推挙されたときと匹敵するくらい、うれしい。諦めることなく、努力が実ったものだと感じる。絵と書道で入選は世界でまれだと思う」と笑顔を見せる。
サロン・ドトーヌは1点のみの出展のため(ル・サロンは2点まで可能)「一か八かの賭けだった。新たな分野で挑戦したので、結果が届くまで怖かった」と明かす。
墨絵作品も書道作品も独学で取り組んでいるものだが、書道で入選を果たしたこともあり、「サロン・ドトーヌの応募は今回で最後だと思う。ル・サロンも書道で入選したら終了しようと思っている。体を休めながら自分なりにやっていきたい」。
今後は「命の言霊(ことだま)」をテーマとした墨絵詩書の作品をメインに制作していく。
また「他の書道家の方のために道筋をつくっていきたい。書道文化が世界で認められたので、どんどん挑戦してほしい。サロン・ドトーヌ、ル・サロンの両方で書道作品が入選すれば世界初と思われ、さらに門戸が開くのでは」と語っており、日本の書道文化発展を願いながら、次世代の書道家輩出を期待している。
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出展した書道作品「響き」と小林白炎さん










