筆者の飼う、北海道和種馬のハナは、2026年6月10日、ついに馬車引きの一歩を踏み出した。下川町内の美桑が丘を拠点に、まちなかで練習を重ねている。
馬車はさまざまなものを荷車に載せ、運ぶことができ、活動の輪が広がる。いずれはハナに、馬車を引かせたいとの思いがあった。
これまでハナとの移動手段は乗馬だったが、今冬から積雪時の移動を馬そりで行うようになり、荷物を載せて移動できる便利さと楽しさを実感。馬車の導入を考え始めた。
十勝の蛭川さんに相談した結果、下川町まで足を運んで、リヤカー馬車を譲っていただき、馬の調教手順や馬車の装着方法などの指導もしてくださった。
リヤカー馬車は昔の人が、馬も引けるように、リヤカーの左右に一本ずつ、梶(かじ)棒を通す部品を付け加えた貴重なもの。梶棒は左右への梶切り、ブレーキ、後進に不可欠となる。道内を拠点にリヤカーを引いて日本中を旅する、ロバのクサツネ君も、このリヤカー馬車で練習したそうだ。
何事にも敏感な馬にとって、荷車を引かせて移動するのは、危険リスクがとても高い。背後から車輪のある物体が、音をたてながら追って来るのは恐怖だろう。馬が暴走する可能性は高い。馬そり以上に慎重に取り組む必要がある。
初回は蛭川さんの指導の下、ハナにリヤカーを引かせて乗るまでの手順を練習した。まずはリヤカーを認識させるため、周囲を歩かせながら対象物をじっくり見せる。続いて蛭川さんが引くリヤカーと歩かせ、その存在に慣れさせた。
こうして十分に安心を確認した上でリヤカーとつなぎ、まずはひき馬で、続いて乗車しての手綱操作へと段階を踏んで引かせていった。
その後も単独でリヤカー馬車の練習を重ね、6月は4回以上行っている。引き始めはハナもリヤカーに驚き、走り出そうとして、リードロープや手綱を引いて止め、落ち着かせた場面もあったが、いずれの日もすぐに慣れてくれた。ハナとの信頼関係があるから、大事に至らずに済んでいるが、慎重に取り組む必要性を実感している。
3回目から同丘で調整後、路上にも出ている。4回目はまちなかを散歩しながら用事を済ませ、荷物をリヤカーに載せて戻ってきた。
道路ではまだ乗るのは控え、リヤカーを引くハナと、ひき馬で歩きながら移動している。そのつどリヤカーやそれを引くための馬具の装着方法も改善し、調整を重ねている。
リヤカー馬車の実用化を目指し、ハナと共に地道に経験を重ねたい。
<今回は2026年6月28日付名寄新聞掲載の記事を基に再構成しました>

リヤカー馬車の練習を重ねるハナと筆者(小峰)









